写真を撮ることが好きな方なら、「商品撮影」と「物撮り」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません
「商品撮影」と「物撮り」はどちらも物を撮影行為ですが、実は目的やアプローチが異なります
この記事では、商品撮影と物撮りの違いをわかりやすく解説し、それぞれの特徴を掘り下げて、それぞれの特徴や撮影のポイント、使い方、そして上達方法について詳しく解説していきます
商品撮影とは?
目的商品撮影の最大の目的は「商品の魅力を最大限に引き出し、購買意欲を高めること」です
ECサイトや広告、パンフレット、SNSなどで活用されることが多く、売れる写真を撮ることが求められます
特徴
- 販売促進を意識した撮影
- 高解像度で鮮明な画像
- ブランドの世界観を表現する統一感
- レタッチや編集が必要
例えば、アパレルブランドのECサイト用商品写真や、飲料・化粧品の広告写真、家電製品のカタログ用写真などが該当します
こうした撮影では、商品の形や質感を正確に伝えるためにライティングや背景、小物の配置などを工夫し、購買意欲を高めることが重要です
商品撮影の目的は「商品を魅力的に見せて、購入につなげること」です
消費者が商品を実際に手に入らないECサイトでは、写真が購入の決め手になります
そのため、以下のポイントを押さえることが重要です
魅力を最大限に引き出すライティングを工夫する
光の当て方次第で商品の印象は大きく変わります
商品撮影では、ディフューザーを使って柔らかくしたり、レフ板で光を反射させたりして、商品の質感を際立たせることが重要
商品の特徴が伝わるアングルで撮影する
商品の形状や特徴が一目で分かる角度を選ぶことが大切です
例えば、靴なら斜め45度、時計なら文字盤がはっきり見える角度など、目標が知りたい情報を伝えられる撮影を心がけましょう
背景や小物を活用して商品の価値を高める
白背景でシンプルに撮影するのも効果的ですが、目的に合わせて背景や小物を工夫すると、商品の魅力が引き立ちます
例えば、高級感を出すなら黒背景、ナチュラルな雰囲気なら木目調のテーブルを使うなど、意図を持った演出が大切です
物撮りは表現重視!アートやイメージを伝える撮影テクニック
目的物撮りは、販売目的に限定されず、被写体の質感や雰囲気を自由に表現することが目的となります
個人の作品として撮影したり、アート要素を含んだ写真を楽しむ場合が多いです
特徴
- 表現の自由度が高い
- アート性を重視
- 身近なものを被写体にできる
- 特に編集を必要としないことも多い
例えば、カフェのマグカップを自然光で撮影したり、アンティーク雑貨を使ってシックな静物写真を撮ったりするのが物撮りの一例です
「見た人にどんな印象を与えたいか」を考えながら構図やライティングを工夫することで、より個性的な作品になります
物撮りは、商品を売るためではなく「雰囲気世界や観を伝える」ための撮影です
SNSや雑誌、ポートフォリオなどでよく使われます
世界観を表現するための構図を考える
商品のみを中央に置くのではなく、余白や配置のバランスを意識して構図を作ります
三分割法や対角線構図を取り入れて、論点の流れが自然になり、美しい写真になります
被写体に合わせた照明やフィルターを使う
温かみのある写真にしたい場合は、オレンジ系の光やソフトフィルターを使うと効果的です
逆に、クールな印象にしたい場合は、白色光やハードなライティングを取り入れます
シズル感を演出し、感情に沿った写真を撮る
料理や飲み物の物撮りでは、湯気や水滴を書くことで「シズル感」生まれが、見る人に「美味しそう!」という感情を与えられます
小物を構成してストーリー性を持たせるのも有効です
商品撮影と物撮りの違いを比較!
商品撮影 | 物撮り | |
---|---|---|
目的 | 商品を魅力的に見せて販売促進 | 物の形や質感、雰囲気を自由に表現 |
使用シーン | ECサイト・広告・カタログ | SNS・アート作品・趣味 |
求められる要素 | 高解像度・統一感・ブランディング | 独自の視点・構図・雰囲気 |
撮影スタイル | ライティングや背景にこだわる | 自由な表現が可能 |
- ECサイトや広告用の写真を撮りたい
- プロダクトの魅力を正確に伝えたい
- 商業的な視点で撮影技術を磨きたい
- 自由に写真を楽しみたい
- アート性を重視した写真を撮りたい
- 被写体の魅力を独自の視点で表現したい
ただし、どちらか一方にこだわる必要はありません
両方の技術を学ぶことで、表現の幅が広がり、より魅力的な写真を撮ることができます
商品撮影と物撮りの活用!シーン別の最適な選び方
商品撮影と物撮りは、それぞれの目的に応じて適切に使用することが重要です
ECサイトの商品ページでは詳細が伝わる写真を使う
商品撮影をメインに、商品の形や質感、機能が明確に伝わる写真を掲載するのが基本です
白背景での撮影が一般的ですが、シーンをイメージできる写真を追加する効果的です
SNS投稿では雰囲気やブランドイメージを重視する
SNSでは、購入を直接刺激するよりも、ブランドの世界観を伝えることが重要です
そのため、物撮りの手法を活用して、ストーリー性のある写真を投稿すると、共感を得やすくなります
広告用の写真では購入を刺激する構成を採用
広告では、商品撮影と物撮りを行うことで、より訴求力の高い写真を作ることができます
商品の魅力を明確に伝えながら、雰囲気やライフスタイルを演出することで、消費者の購買意欲が高められます
商品撮影と物撮りの上達方法
撮影技術を向上させるためには、以下のポイントを意識して実践することが重要です
基本的なカメラ設定をわかりやすく、マニュアルモードを活用する
ISO感度、シャッタースピード、絞り(F値)などの基本設定を理解し、オート撮影に頼らずマニュアルモードで調整できるようになりますと、より自分の意図通りの写真が撮れるようになります
光の使い方を学び、自然光と人工光を使う
自然光を活用する場合、光の強いさや時間帯によって写真の印象が大きく変わります
また、人工光(ストロボやLEDライト)を使うことで、安定した書き込みが可能になります
構図やアングルを意識し、試行錯誤しながら撮影する
たくさんの写真を撮り、構図やアングルを工夫することで、自分のスタイルを確立できます
プロの写真を参考にしつつ、さまざまなアプローチを試してみましょう
まとめ
商品撮影と物撮りは、一見似ているようで実は目的やアプローチが異なります
どちらも奥が深く、それぞれの技術を磨くことで、写真のクオリティをぐっと高めることができます
もし「どちらに挑戦しようかな?」と迷っているなら、まずは自分がどんな写真を撮りたいのかを考えてみてください
販売用の写真を撮りたいなら商品撮影、自由な表現を楽しみたいなら物撮りから始めるのがオススメです
商品撮影と物撮りは、目的や表現方法が異なるもの、それぞれの手法を冷静に、適切に使い分けることで、より魅力的な写真を撮ることができます
・商品撮影は「売るための写真」であり、商品の特徴を明確に伝えることが重要
・物撮りは「表現する写真」であり、世界観や雰囲気をすることを重視
・撮影のシーンに応じて、商品撮影と物撮りを適切に用いる
・技術を向上させるために、カメラ設定・ライティング・構図を意識する
これらのポイントを押さえて、ぜひ実践してみてください!
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