撮影においてブレを出さないようにする、定点撮影をするなどいろんな理由で使われる三脚ですが、撮影状況によっては三脚が使えない、または使うのが煩わしいこともあります
じゃあ三脚を使わないでブレを出さない設定はどうすべきでしょうか
答えはシャッタースピードにありますのでその理由を解説していきます
手ブレとシャッタースピードの基準
わたしの三脚を使うか使わないかの基準としているシャッタースピードですが1/100を目安にしています
普段マニュアルで撮影しているのですがある程度静止状態での撮影で、光もそれなりに取り込むことができるので1/100のシャッタースピードを多用しています
というのを前提にカメラの原理を見ながら手振れの原因について説明します
手ブレの原因
まずは「なぜシャッターと呼ばれているか」について
通常カメラはファインダーを覗いてレンズに写る映像を確認します
ファインダーとレンズには高低差があり、通常なんの仕掛けも無かったら真っ暗に見えてしまう
なのでファインダーから45度の鏡を2枚用意してそこからレンズで見える映像を確認します
鏡は一つ越しに見ると反対に写ります(ミラー(ファインダー側))、さらにもう一枚越しに見るとまた反対に写ります(シャッターのミラー)
反対の反対なので正面になりますね
ファインダーから見る状態が正面に見える理由はこれだけです
次にシャッターを切るということについて
一眼レフカメラに写真が写るのは奥にあるセンサーと言われるところに映像が取り込まれるから(シャッターのミラーが開いた状態)
センサーは光が当たった分だけレンズの先の映像を取り込みます
長く当たれば明るくなるし短いと暗いです。光の足し算と考えていいでしょう
その光を当てる役割を担うのがシャッターです
シャッターが開くとその開いている時間だけ光を取り込みます
シャッターが開いている状態で映像が動いてしまったら動く前から動いた後の映像がすべて記録されます
これが手振れになる要因です
シャッタースピードの検証条件
さてここまで読んでいただけたらなんとなくでも理解できたのではないでしょうか?
手振れが起きないようにするには?からシャッターが開いている時間はどれくらいがいいのか?という問いに変わりましたね
では検証の条件を決めていきます
撮影条件はシャッタースピード優先で撮影
シャッタースピードに合わせてf値やISOが調整されてくれます
シャッタースピードを自在に設定できるモードです
1/100・1/50・1/10・1秒の4段階で撮っていきます
手持ちと回転台を使った2パターンでの検証をして、手振れがどこまで制御出来ているのかも見ていきます
回転台はこちら(だいぶ前に購入していたので現在は取り扱いなしでした)
類似品の紹介です
実例で見るシャッタースピードと手振れ
では実際の検証結果をあげていきます
手持ちでの手ブレ検証
手持ちの状態で手ブレの検証をします
1/100と1/50は手ブレがありません
1/10から若干のブレが発生しています
1/1(1秒)ではもうブレてしまっていますね
手持ちでは1/50がギリギリなのかもしれません
余裕をもつ意味でも1/100が安全圏といえます
回転台を使ったブレの検証
回転台でブレ具合を検証します(1周するのに16秒かかります)
回転台のスピードを上げているわけではありません
カメラのシャッターを開放している時間をみると
1/100でほぼ影響ありません
1/50で少し怪しいかなと感じるところ
1/10でブレが分かりやすくなりましたね
1/1(1秒)でもはや別物です(ものすごく早く回転しているように見えます)
シャッタースピードの手ブレは1/100で
検証結果から1/100が妥当だということがわかりました
どうしても暗くて撮影しづらいという場合は1/1(1秒)にする方法を取らなければいけない場合もあるので三脚を用いた撮影が必要になります
三脚についてはベタですがマンフロット(Manfrotto)をおすすめしています
理由は雲台を使ったときに分かったのですが、撮影を決めた角度を固定する際にズレないということ
マンフロットは三脚も動かないのですごく丈夫だということを聞いていましたが雲台を使ってみて実感しました
三脚が動かなくても雲台で固定する際に動いてしまっては意味がありませんからね
そんなわたしが今一番欲しいのがこれ
マンフロットの三脚にギア式雲台が付いたものです
ギア式雲台は微調整をダイヤルでして、角度を調整するため、細かい調整がしやすいです
マンフロットの雲台のネジを締める時のヌルッと感。クセになります。